画 像 詩 集

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NO9


夕闇迫りて

今日の輝き終えてゆく

今日だけの輝き
たった、一日だけ

明日は、明日の輝き

何があっても
どんなことがあっても

暮れてゆく

明日の輝きを迎える為に
明日の希望を見つける為に


2003.2.4




雪よ雪

私の心に降った雪
人に寄り添いて
人の情けにふれ

とけて、とかされてゆく

雪よ雪
私の心よ

静寂に包まれてゆく

戻ることのない道ならばこそ

今日の日を笑みでいたい


2003.1.30





冬木立
朝もや映えて

過ぎゆく時よ

生きて
生き抜いたと

思える時を求めて

人は何かを求めるように

生きてゆく
生かされてゆく

つまずいたって
人生
立ち止まっても
人生

自分だけの
たった一度だけの


2003.1.24





心の詩を聞きながら

水の音
海の音

つぶやきの声

聞いて流れる

心の詩
空の詩

花たちはそよぎ
唄いはじめる

自分だけの唄
自分の為だけの唄を


2003.1.14





夜明けのしじま

こうしてまたいくつもの

時は流れ

春風の重い扉が動き始める

風がひたひたと走り
月が冷たい水を落とし

水音は冬

それでも
時は流れ

いつしか巡りくる春を待つ


2003.1.5




暮れなずむ空に

思うこと

父のしたこと
母のしたこと

同じ如くの繰り返し

今、母の年を思う
我、母の年になれば

思うこと、感じること
慈しむこと...

心とけゆく
夕空よ

時よ止まれ
母といる時
いま、少し...

2003.1.1