画 像 詩 集




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春便り
優しき風は、ここから
優しき香りは、ここから

お地蔵さまに見守られて、包まれて
花びらは、そっと開く

哀しみも、喜びも
花の移り香に流される

人は、みんな
そっと瞳を閉じて

過ぎた日々を想う

春風に心、とかされながら・・・


2006.3.3









季節は移ろい
一輪の花に重ねて見えるもの

父の顔
母の顔

過ぎ去りし日々は
心のひだの中

喜びの日
哀しみの日

命の育みは
伝えられて

また季節は、さりげなく流れて行く

春の息吹に

想いは流れ行く

2006.2.25









人、恋ゆる唄
君、思えど届くことなし
胸のうち

ああ
風よ、雲よ
何処へ想ひ運ばん

熱き胸
焦がして
今宵、星は煌めく

我が恋唄
風の唄

やるせなき想いよ

今宵、星を見ることさえ
虚しき瞳

ああ
我、君を抱きたし

今宵
抱きたし


2006.1.6









凍る土に生きる

凍てつく夜の寒さに耐えて

お日様を求める

私たちにもこの強さが欲しい

どんなことにも負けない
強い意志が欲しい

やがて春便りを待つ

草木萌ゆる春を待つ


2006.1.1












落ち葉はそっと寄り添います

貴方の中へ落ちて行きたい
赤きもみじ

いつも隣にいて
いつもふたりでいて

笑っている

今日の日が音もなく過ぎて行きます
木の葉は音を立てて
吹き寄せられて行きます

いつだって一緒にいたい
いつも吐息を感じていたい

そう思った頃

遥かなる日にありましたね

2005.12.5









最後の木の葉が揺れています

もう落ちてしまうけれど
まだ揺れていたい

時の流れは
まぼろしのように過ぎて

黄色い静寂が私を包みます

遠き日の面影は

揺れる木の葉に宿ります

木の葉は私です


2005.12.1









秋は去る

人は皆、ふいに立ち止まって
帰り来ぬ過ぎし日を思う

さわやかに風は流れたこと
悲しみに沈んだこと
いろんな思い

そんな過去への自分をそっと、覗きこむ

過ぎ去りし日々は
季節を重ねれば、鮮やかに蘇えり

心だけが、過去への自分となって
流れる風の中に漂う...

雨だれの一粒、一粒に
いろんな思いよ、とけていく


赤き葉に、心映してみる

さらさらと時の流れに

心映してみる


2005.11.29










枯葉が舞うようなかすかな心の音
私の音色

ふいに廻りの空気がざわめいて
季節の扉が開いて行く

木の葉と一緒に送ります

私の音色

うつむけば
心の音、揺れています

私の音色

雨だれのように
かすかに
つぶやくように

木の葉が舞うように


2005.11.20









緑は萌えて、輝いて
季節は流れ
秋の訪れ

やがて来る冬の気配

枯れ葉は、水面に落ちて行く

心、水に映してみる
流されようとしたもの
流そうとしたもの

小さき微笑み
小さき想い
心に残る、大きな想い出

人はいつも心に
優しさと、淋しさのかけらを持って歩いている


2005.11.15











蒼き空からの綴り言葉

風にそよぎます
雲に流れます

青い大きなキャンバスに

優しい花を描きましょうか

さらさらと風に揺れています

今日の日の想い詩

温かな日差しは

心のぬくもりです



2005.11.8













秋の日に

涙いっぱいの君を見つけたよ

それは始まりの季節
君との新しき季節

君の涙、僕にくれないか

悲しみは半分に
喜びは倍に

僕は言えなくて
ただ君を見つめたよ
遠い空から

涙いっぱいの君を見つけたよ

いつの頃か見た映画の物語
こんなことを思い出す

星冴え冴えと光る夜です
三日月が眠る花びらを見つめる夜です


2005.10.18