画 像 詩 集
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No16
一枚の花びら、一枚の葉っぱでさえ 生きている、生きていた 枯野に冬の訪れ やがて来る春の為に 枯葉たちは根へと却っていく 人の世の喜びと悲しみ いつの日か見上げた空 涙こぼさぬように 流れる風に問いかけるように 悲しみよ、飛んでいく空 蒼き色 限りなき空の色 |
2003.12.26
渚に寄せ来る波は冬の色 一陣の風 冷たさの風 雲は遥か遠くへ流れゆく 季節運ぶ鳥たちの様 冬の日に海はきらめいて 潮風の唄、口ずさむ 月夜に星は流れて 人は思いを馳せる 散る花の色 思いを込めて 星雫に戸惑いながら 今宵も時は流れゆく 過ぎてきた日々は うたかたの夢 果てしない夢 |
2003.12.22
人は皆、ふいに立ち止まって 帰り来ぬ過ぎし日を思う さわやかに風は流れたこと 悲しみに沈んだこと いろんな思い そんな過去への自分をそっと、覗きこむ 過ぎ去りし日々は 季節を重ねれば、鮮やかに蘇えり 心だけが、過去への自分となって 流れる風の中に漂う... 雨だれの一粒、一粒に いろんな思いよ、とけていく |
2003.12.16
瀬戸の夕暮れの彼方へ 元気です そっと伝えます そんな言葉だけが嬉しい 語ることは出来なくても 空はどこまでもひとつ 海はどこまでも続いている あてのない旅人のように いつかは辿りつく 生きてきた証し 思いを心の中に残して 人はみんな逝く 人はみんな 夕焼の彼方へと旅立って行く |
2003.12.10
木の葉は散りて 思いのひとつ、ひとつは 地に帰りゆく 生きてきたこと 頑張ってきたこと 怒りと笑いと穏やかさ 何もかも包み込んで 木の葉は黙って散っていく あの日の自分は 心だけが知っている 過ぎて来た日々 心に綴り込んで また明日はやってくる 小さき草の根でさえ、生きている 生きるということの儚さと、大切さ またひとつわかっていく.. |
2003.12.4
晩秋の陽だまりの中 静かに季節は通り過ぎてゆく 人の心には 誰にも見せたくないものを持っているよね 心の扉を閉め忘れたこともあるよね いつもの扉 そっと閉じてもう開くことのない扉 風が次の季節の訪れを告げたならば 扉の向こうには、もう 思い出は入っていくことはないのだから 去って行った日々 それは、蒼い、蒼い色でしたね 永遠に開かれることのない扉 遠い空の果て 天使の梯子を登りゆく いつの日か人はみんな |
2003.11.29
秋の日が過ぎて行きます ひとつ、ひとつがあなたとの日々 どんなに遠くても すぐ傍にいるような そんな想い 枯れ葉が舞ったら 風花が舞ったら あなたに逢えるのかな 心の中にいる貴方に いつもいる貴方に... そんなお便りを書いた頃 揺られる汽車の中で思いました バス停で雨に濡れながら思いました 潮風吹く街から 潮風の香りの街へと 送られた手紙 褪せた字の色は変わっても 季節は変わりなく 今日も流れます |
2003.11.24
風そよそよと
過ぎてゆく秋
はるかなる海よりの風よ
心、運びくる
私だけの風
心いっぱいに欲しい風
遥か遠き日に吹いた風 心に吹いた風 聞こえますか 見えますか 届きますか 空が青いよ 海が青いよ 綴ることは出来るのだから 季節流れます いくつも数えた 心のひだ ゆるやかに 秋風流れます 今はもう |
2003.11.20
見えていないもの 心の中いっぱいの気持ち 形のないもの 両手でいっぱいにすくった気持ち 優しき音色が 心にとけ込む気持ち 人を思いやる、気持ち 人はそれを 愛と呼ぶのでしょうか... 空と海がとけていくように.. こんなふうに... |
2003.11.18
青き空よりの綴り言葉 あなたの色はどんな色 そっと心、覗いてみた 私の知らない色 深い、深い色 誰にも見せない色 ほんの一瞬、かい間見た 優しさの色 激しさの色 流れる月日に 小鳥たちは唄う 雲は果てしなく流れて あなたの色を 心に閉じ込める あの空に若き日々はゆく あなたの心を閉じ込めた 青き空 |
200311.16
小さな本にはさまれた 恋物語のしおり そっとはさんだのはいつ.. 窓辺に月は満ちて 冴え冴えと もう開くことのない、しおり 今日も瑠璃海に陽は落ちて 温かだった あの日を探している... ひらひらと花びらの詩 そっとつぶやいた 花びらやさしくて 伝えることのない、つぶやき 遠くの人にも、季節は流れ 枯れ葉は舞う 交わす言葉もない 伝える言葉もない 時はさらさらとゆく 消すことのない追憶は はるかな海へと、漂う あの日の雲、あの日の光 遥かなる海へとけていく |
2003.11.11
水面のほとりで聞いた声 はるか海の底から 蒼い空の向こうから 呼ばれていた そんな気がする呼び声 巡り会いは不思議で こうしてそばにいることの温かさ 何ものにも代えることのできない 巡り会い それは 神様の計り事.. きっと.. |
2003.11.10