花  詩  集

No1 (2002.5.29〜2002.6.26) No2 (2002.6.27〜2002.7.28)

No3 (2002.8.1 〜2002.8.31) No4 (2002.9.1 〜2002.9.30)

 No5 (2002.10.1〜2002.10.31) No6 (2002.11.1〜2002.11.13)

No8(2002.12.1〜2002.12.25)

No9 No10 No11 No12 No13 No14


No15

あなたを包みこむ
風になりたい
まつわりつく風になりたい
この場所から流れて行きたい

遥か遠い空の下
あなたを包みこむ
風になりたい

風になれたならば...
時よ止まれ

あなたを包みこむ風
そっと、覗き込む

はじらいながら
心、震えながら

そんなことを思う秋の風
吹きぬけていきます...

200311.15



想いました
季節を重ねると
心って、綺麗にならないのかと

そしたら
気づいてくれますかと

見えてないものが見えてくる

そんなふたりになれないのかと

さわやかな風、流れます
あなたのところへ流れます

ずっとはるかな日に
こんなふうに想ったこと

きっと
懐かしいのでしょうね...

この花のように咲き続けていけるといいですね

2003.11.13




紅色の風

さわやかな風
そよ吹く風
流れます

蒼い空に白い雲を
心で描いて

あなたへの風の色は
描けないから

気持ちだけ届けます

あいの色
うすもも色
ためらいのむらさき色
真っ赤なべに色

そんな
あなたへの風の色..

2003.11.12


池のほとりのアキノノゲシ

父さんがいて
母さんがいた
そして、私がいた

そんな花びら

いつまでも寄り添ってはいられない

人は皆、遠くの空へと帰りゆく

逝ってしまった人の声
優しき声

秋の深き陽ざしに探している

頬ぬれながら....

2003.11.6



秋桜の花が咲いたら
逢えるね

あなたは遠くて、遠くて逢えぬ人

わかっているのに聞いてみる

秋桜の花が咲いたら
逢えるよね

若き日の
心の中の秋桜

聞いてみる

秋桜の花が咲いたら
逢えるよね...

もうはるかな日になりましたね

2003.11.3


そっと好き、いっぱい好き
でも言えなくて、言えなくて
風に揺れ
季節は流れて
遠い人

そんな
恋じゃない恋

遥かな海を眺めるような
深くて、遠い
そんな憧れの人

遠き日の詩
めくってみる
音を立てないように
消えてしまわないように

小さな本にはさまれた
恋物語のしおり
そっとはさんだのはいつ..

窓辺に月は満ちて
さえざえと

もう開くことのない、しおり
冷たい月に照らされて

温かだった
あの日を探している...

2003.11.1


貴方と見たい空
蒼き色が広がります

どこにいるのかも知らない人
いつか結ばれる人
そんなことを思った若き日
止めど無く季節流れて

今、この空の下
蒼き空の下

風が流れます
私の風
貴方へ吹いた風

いくつもの空
泣いた空
笑った空

蒼き、蒼き色の空
吸い込まれるような空が広がります

2003.10.29



花の名前を知っていても
どんな花なのか
わからない花はあります

愛という字を知っていても
本当の愛は、わからないのかもしれません

だからこそ
花からは微笑み
微笑みには、ほほえみ

花からは可憐

あなたからもらった
ほほえみ

心にひとつ
ほほえみ

まあるく
まあるく

微笑んだら
ほほえみがかえってくる

2003.10.17



そよ風が流れる
貴方へあげたい風

陽は降り注ぎ
この一瞬の風
貴方への風

惜しみなく時は過ぎて
季節は巡り来る

生きるって
生きているって

本当は
素晴らしいことなんだと
気づいた私でした

やっと...

だからこそあげたい

貴方への風です

2003.10.9



野焼きの煙がたなびいて
流れゆく、空へと

消えてしまった思い
消してしまった想い

いくつもの出来事は
寄せては返す波のようになって
もう広い海へ流れていく

鳥は唄い
花は揺れている

この小さな空間が
私のいる所
これからだって
ずっと...


2003.10.7