な ご み の 童  話



ちいちゃんとツバメ 
Y

ツバメちゃんだから
ツ-ちゃんだね

そうだわ
ちいちゃん、ツバサちゃんはどう?

ツバサって? なあに?

ほら、はねのことよ、このはねでね
とおい、きたのくにへかえっていくのよ

ふ-ん
ツバサちゃん〜
かわいいねぇ

もういっぱいたべたから、そっとしててあげようね
うん!

夕方になり、なんだか
ツバメの
げんきがなくなり、たべなくなったことが
ちいちゃんのママはしんぱいでした。

あさ5じにおきてみると
もうぐったりしていました。

6じにはとうとう
よこたわってしまいました。

ちいちゃん、かなしむわね
ママはつぶやきました。

ママぁ
おはよう
ツバサちゃんは?

うん
ちいちゃん、だめだったの
だめって?

しんじゃったの

しぬって
ママどんなこと?

もうね
いきもしていないし、たべることもしないの
もうあえないの

ああん
だめだよぅ
しんだらあ

ちいちゃんはなきだしてしまいました。

ツバメは、ちいさな箱にいれられて
お花がいっぱいに
はいっていました。

ふたりでそっとにわのすみにうめました。

ツバサちゃん
バイバイ
ちいちゃんはなきながらいいました。

ママぁ
もう、ちいちゃんね
アリさんだって
ふまないようにあるくね

だってしんじゃうもんね

終わり

2003.10.18



ちいちゃんとツバメ 
X

ママはツバメの口をあけさせて
かってきたエサをたべさせました。

さいしょは、びっくりしていたツバメでしたが
おいしいことがわかり
だんだんに口をあけて、たべてくれるようになりました。

ママぁ
おいしそうにたべているよぅ
大きい口あけているよぅ

よかったわね
ちいちゃん

うん!

かわいいね
いっぱいたべてねぇ
ツバメちゃん

あっ
なまえいるね ママぁ

そうね
ちいちゃん
つけてあげてね

うん!

2003.10.8




W

すこしづつ
すこしづつ
やってみようね

うん!

びっくりさせないようにね

そうだね

まっててね
カンヅメあけてくるわね

うん
みててあげるよ

ツバメちゃん
まっててね

はい!
小さく、きってきたわ
たべてね

ツバメちゃん
たべてね
ママあ
たべてくれないよぅ

そうね
こまったわね
もういちど
きいてくるわ

ママはそういって
またでんわのところへいきました。

2003.10.1




V
ただいまあ
ちいちゃん、おりこうだったわね
ママいそいでかえってきたわ

うん
ちいちゃん
おりこうだったよ
でも
ツバメちゃん
元気ないよぅ

まってね
おさとう水つくってくるわね

うん!

はい!
こうしてくちばしのところ
ぬらしてね

のんでくれるといいね

ツバメちゃん
のんでねぇ
ちいちゃん
おうえんしているよ!

あっ!
なんだか
すこしのんだみたい

ママぁ ほらぁ

2003.9.23



ちいちゃんとツバメ U

ふたりは家へかえると
ツバメを小さな、はこに入れて
ようすをみました。

ママはどこかへでんわをかけて
たべるものをきいています。

ちいちゃん
いそいで、えさをかってこないといけないの
おうちでまっててくれる?

ママがいいました。

うん!
ちいちゃん、まっているよ
だって、ツバメちゃん
かわいそうだもん

じゃ
すぐかえるから
まっててね

はあい〜

つばめちゃん
まっててね
おなかすいたね
ママ、すぐかえるから
まっててね

ツバメはちいちゃんを
じっとみつめました。

2003.9.17



ちいちゃんとツバメ T

ちいちゃんは、3さいのげんきなおんなの子です

いつもママにつれられて
げんきよくおさんぽをしています。

ある、あさのこと
いつものように
おさんぽしていると

おおきなみちに
ことりがいました

とぼうとしているのに
とべません。

ちいちゃんは、そばへいってみました

ちいさなツバメね
ちいちゃんのママがいいました

おうちにつれてかえって
おみずあげたいの
ちいちゃんはいいました。

そうね
おかあさんとりがいないのね

ちいちゃん
そっとね
ほら
まだあかちゃんみたいだからね

2003.9.11