詩  歌 

詩でもない、短歌でもない...詩歌
よかったら、そっと覗いてみてくださいね


since 2002.5.11







あの日あの時 何も見えない自分 花びら落ちて 風に流れてた

黒髪伸びて あてもなく どこまでも伸びて 風にさらさらと

遠い空 面影ひとつ 重ね見る雲 はるかになりて 心もはるか なれる日いつか

ゆっくりと ゆっくりと 生きていくこと これからのこと 明るさ持っていくこと ひとつの約束

過ぎたことは幻 想い出の中 キラキラと 輝いている 

2002.9.30






秋冷えて 花柄ふとん 出番かな

健気咲く 芝の中にて ポ−チュラカ

秋深し 出窓開けつつ 朝日登りて

2002.9.29





落日の 瀬戸の夕焼け 風渡る

夕映えて 海に輝く 燃ゆる陽よ

さりげなく 花びら触りて やはらかき 過ぎし日想う 懐かしき日々

秋の風 黒髪なびいて 心とけゆく

2002.9.28






主なき 庭熟れゆく 無花果よ

風吹けば 暦飛ぶごとし 落日燃ゆ

露草の しずくのひとつ 愛しげに

2002.9.27





露消えて はかなき命 朝の時過ぎて

そよぐもの コスモスと風 光映え

秋の蚊と 秋草といる 庭花の中

夕映えの 海にてひとり 燃ゆる陽に 照らされており 流されており

2002.9.26






はるかなる 遠きの山に 夕影を曳く

朝霧や 消えてゆくこと 心のひだの中

ひんやりと 朝露残し 花涙

2002.9.25






茜さす 夕日に向かい 野の花よ 強さ優しさ 眺める我は

十六夜の 月見ればなお 思い出しおり 若き日の父 幼き我を

ハギの花 乱れ咲きつつ こぼれゆく 季節の中に さみしい気分

2002.9.24





海に来て 過ぎ去りし日々 流れゆく 海より蒼い日 ときめきの色

風かおる 夕闇せまりて 友禅菊

真ん丸く 陽ざしに眠る 猫がいて

2002.9.23





たそがれの 真っ赤な夕日 暮れていく 何もないまま ひっそりと生きる

ときめきの 色があったよ 青春の 真っ赤なサルビア 眺めつつ

コロコロと 笑いたい時あり 明るいっていいね 楽しいっていいよね

2002.9.22






空と海 眺めてみれば 笑みの湧く

星は今 流れんと ふた星キラリ

イチヂクや 好物あげて 父思う

2002.9.21





想い出は 糸をつぐむよう たどりてゆけど 果てしなく 切ることもできず

心の中で こぼしても 外にはこぼれないから 想い出いっぱい 溢れている

「恋」優しき音色 ふるえてる あの日の空も こんな色 若き日の色 恋の色

時流れ ひとりいる丘 さわやかに 風は頬ゆき 髪たなびいて

2002.9.20






時過ぎて 何も変わりはないけれど 心模様は 静かにひそかに とけてゆく

会いたくて 若きの日の思い ふと思い出している コスモス揺れる丘

はるかなる 想いは波の泡 プツンと消える日 そんな日の空

2002.9.19






吹く風に 秋は忍びより 心も秋色 過ぎてゆく いろんなこと

思いは風にゆれ 誰の心も 逝きし人の 年を追う 時は止まりて

予期できぬ 過ぎし日のこと 生きること 悲しみの足跡 ひとつまたひとつ

2002.9.18






故郷の 優しき山を 眺むれば 父といた日々 はかなくなりて

藍色の ためらい恥じらい はるかな日 若き日ありて 走馬灯揺れ

さらさらと 言葉を語る 探してる 心に残る 命の言葉を

2002.9.17






野の花に 残暑厳しく はかなくて

紅をさす 今日の元気 花に聞く

眺めてる 明日咲く蕾 期待こめ

2002.9.13






まだ見ぬ方々の 優しさ、励まし 貰いつつ 今日の日過ぎて 空高く雲はゆく

言葉、心あふれて 文字打つ手に 力こもりて キ−を打つ

泣いたこと きっと思い出す あの日の涙 悲しみ色だったと

2002.9.12






優しきmidi流れて 心震える ひとつぶ涙 こぼれたよ

優しさと 淋しさと 悲しみと いっぱいの心 またひとつ 貰ったよ

星ふたつ 増えていく いつもの空 見上げれば そこにいるよね きっとね

2002.9.11






朝焼けに 向かって走る 気持ち持つ

ゆらゆらと 記憶は揺れて 心まるくなる

虹を見た あれは別れ いまさらに

2002.9.10






目が覚めし 夜半に気配 頬なめて れおがいたこと そばにいたこと

ありがとう 思い出いっぱい ありがとう 血統書の名前は アントンだったね

命切なく 蜘蛛の巣さえも そのままに

2002.9.9






星は今 流れんとする 輝きて

無花果の 季節に逝きて 白き花

風吹けば 思い出流れて 雲遠く

2002.9.8






 遥かなる 小さき命 手折られて 帰り逝く空 茜色の空

カンナ咲く ひとつの命 いま空へ

フ−ド 靴のおもちゃ 少しのミルク 大好きだった柔らかいタオル 一緒にいれたよ 遊んでね

2002.9.7






とげひとつ 残してゆきぬ 8月は

青いシャツ 干して泣いてる 父の色

まどろみて 薄目を開けぬ 猫がいる 籐の椅子なり 夕暮れの中

2002.9.6






頬づえを つくとはなしに ついている ため息ひとつ 心にひとつ

わが心 知るはずもなし 時流れ 伝える言葉を 心閉じ込めて

雨はれて 花びらひとつ 泣き濡れて

2002.9.5






月かげに かすかに揺れて サルスベリ 花芯ふるえる 夜は流れて

花花を 濡らしてゆきぬ 優しき雨よ 吾も濡らせよ 心の奥深く

花冷えの 出会いがありて 時は流るる ひそやかに ゆるやかに

2002.9.4





過ぎ去りて 快晴の空 蒼き空

流星を 写してくれる 瞳うるむ

泣いている 玉ねぎのため だけなのかな

2002.9.3






手折られて みたいように咲く サルビアの 燃ゆる赤見る 密かに見る

ほおづきを 乾かしてみる 思い出を 閉じ込めながら さわっているよ

星流れ 哀しみとけて 過ごす日よ あといくつかな あといくつかな

2002.9.2






秋草に 優しき雨の ひとりごと

立ち尽くす 夕焼け燃えて 命思ふ

風光る 愛車の窓に 虹広がりて

2002.9.1






虹立ちて そよ風の吹く 昼下がり

カラコロと 鳴らして飲んだ ラムネビン どこかに置いた 幼き日かな

 消印の ないような手紙 受け取った あの日の 哀しみ 風に流れて

2002.8.31





秋桜の曲流れ 思い出遠く 消えてゆく 涙ひとつぶ こぼれて心震えて

持てないほどの 哀しみ 苦しみ ありはしないものを ため息ひとつ 軽くなる

もういいのよ 泣かないでね 花のささやき 風のつぶやき 聞こえたよ

2002.8.30






瑠璃色のビンを探してる 幼き日 飲んだ甘き水 探してる

つぶやき ささやき ためらい 時は流れて 空高し

この夏の 暑さ忘れず はかなき命 こぼれて 蝶が飛ぶ

2002.8.29





手のひらに 受けた愛多かれと゛ 壊さぬように 逃さぬように 抱きしめていく

見上げれば サルスベリ 風の歌聞く 空の声聞く 涙こぼれて

気持ち沈んでも 花は咲く ポ−チュラカ咲く 元気いっぱいに

ひとひらの別れありて 何もかも 流れゆく 苦しみの果て

山々に 朝日登り来て 静かに朝が焼けていく 雲はるか

2002.8.28






雲高く はかなき秋草 つかの間に

人惜しむ 心に秋を 感じてる

はかなげな 秋草探す ひとり空

2002.8.27






サルスベリ 見上げて空に 秋の雲

風に乗る どこまで続く 生きる身との問いかけ 迷い道

旅の空 少し濡らして 緑濃く

2002.8.26






心鳴る 哀しい風 楽しい風 幸せの風 言葉の音符 歌を詠む

見上げれば 秋の雲ゆく 変わりはないものを

忍び寄る 秋の日ひとり 時はゆく

2002.8.25






はるかなる 月日語りて 秋の風吹く

約束は 流れ逝く時 葉月かな

風連れて 風車の舞う カラコロと 花の香かおる 雲は流るる

2002.8.24






風渡る さわやかなる朝 明けていく ポトスの涙 葉っぱに光る

人惜しむ 心に夏を 惜しみけり

風吹けば ネコジャラシ 風吹くままに そよぎて逆らわず 夏は去りゆく

2002.8.23






波音の 届かぬ闇や 深き海

栗のいが 夕涼に 拾いて 痛さ心に 広がる

静けさの 朝露こぼれし 訃の電話

2002.8.22






天に向き 向日葵の咲く 暑き夏 過ぎゆく 日々を追いかける

水平線 夕陽に紅く 染まりきて 消えていく 何もかも ひとりごと

海鳴りを 心で聞いた あの日は 遠くになりにけり

2002.8.18






見えている 心の真ん中 知ってるつもり 知らないつもり 時は流れて

すず風に包まれたい いっぱいに 季節の中で 包まれたい

きらめきは風の詩 心の詩 ためらいの詩 過ぎし日の詩

2002.8.17





すず風の 立つ時思う 心枯れ 人混み迷う 花人になる

花影浴び 夕陽の中に 吾ひとり

香焚きて 静まる心 香り流るる

2002.8.16






南風 心飛んでいく 遠くの雲へ 飛んでいく あの日の雲は どこにある

紅の空 どこで見ても ほんのりと 明るいのに 一人いる 夕陽の淋しくて

記憶の中の自分 思い出にしようか 記憶かな 選んで いっぱい心溢るる

2002.8.15






活けられし 仏様の花 氷をひとつ

集うこと お盆の日 セミがなく

風さやか 朝露抱く 花ありて

2002.8.14






言(こと)の葉を 確かめてみたく 花に近づきぬ そっと触りて

草原に 夏霧深く あれは幻のこと

消えていく 色は忘れて 芥子の花

2002.8.13






散るという 花びらありて 微笑みて まっすぐに散る はらりと散る

花火見ず 過ごす夏ゆき 月見草咲く

友逝きて 満開の桜 眺めて別れ もういちど言いたい さようなら

2002.8.12





パソコンの 文字を拾いて 青き色 風は渡りて 夕映えぬ

探してる 色鉛筆の 三十六色 あってもいいよ いろんな心

見かけない あの日のハンカチ アイロンの 手は止まりて 心で探す

2002.8.11






潮風は 今夢もよう  照らされて あの日の光  どこに落ちゆく

桃色の しずく落として 花ひとつ 思い出摘みて 茜色の空

吹かれゆく 風の手ひら 優しくて 

2002.8.10





風そよぐ 空の蒼見て のっぽの木 知りたいよ 心の中を

陽のひかり まぶしくて とりかえしたき 思い出の色 心いろ

雨たたく 花は濡れつつ うなだれて 夜は更けゆく 無口になりて

2002.8.9






そよ吹く風に揺れながら 野の花一輪 散っていく 季節は流れゆく

夕立や 心も花も 濡れている

お赤飯 残りておにぎり 握りつつ 思い出ひとつ ポツンとひとり

2002.8.8






流れゆく 心の河は さらさらと 

夏の朝 いつか叶う日 願いつつ 心をこめて 花びら眺むる

秋色の雲 ほのかに見えし 丘に来て 風は流るる 思いは遥か

2002.8.7





夕立に 思い出のひも といており

茜色 飛行機雲の行方追う 見つめる気持ち 一人いて

暑き夏 伝える言葉の見つからず 過ぎゆく日々 サルビアは咲く

2002.8.6





風鈴の 音途絶えて 瀬戸の凪

夏木立 かすかな響き セミしぐれ

カタバミを 抜いては寄せて 悲しみ去る

2002.8.5






母と聞く 風鈴の音 軽やかに ゆるやかに過ぎ 水蜜桃口に

夏くれば 泳いだ浜辺 思い出す ふるさと色の風 懐かしき友

ラベンダ− 挿し芽する母  西日さす 夕日迫りて 茜色の空

2002.8.4






サルスベリ ピンクに添えた 文(ふみ)一通

花暑し 西日に耐えて しおれおり

芳名簿 母と並んで セミしぐれ

2002.8.3






夏柳 優しく揺れて 母の立つ 白壁光つ 風はそよぎて

葉月なる 風の色問う 入道雲

夏色の 心を探す 夕暮れに

2002.8.2






遠き日の 約束事は 風に舞い 心に揺れて 花びらの散る

ねじ花を 見つけてそっと かがみこむ

風鈴の 音色軽やか 風になりたい

2002.8.1





青き海 穏やかなりし 波の色 寄せては返す 心色かな

ポ−チュラカ 刺し芽のために 切りながら 花びら揺れて 詫びる午後なり

色あせし ノ−トの中に 月見草 押し花にした日 若き日に会う

2002.7.31






清き星 願いをひとつ 深き空

見上げれば 一日の花 潔く生く 真似する吾に 風はささやく

青き海 漂う如く 生きる道 迷う道かな ためらう道かな

2002.7.30






月見草 眺める吾に 星ひとつ

枝豆を むきて渡して 母の手へ

蒼き夏 キリコのコップ 氷光りて

2002.7.29





焼に ひとり眺めて 雲が飛ぶ 

カラカラと コップの氷 洗いたる 心の音は さらさら響く

毬藻見る 涼しげわけて 憂い消す

2002.7.28






矢車草 ツタンカ−メンの胸の上 あったという 蒼き色

夏くれば 引き揚げ話し 初めて聞くように聞く

満天の星 何万光年もの前の輝き 小さな自分

2002.7.27






蒼き月 見るとはなしに ブル−ム−ン

あの夏木の側は 日陰だよ 蘭の散歩 暑さが飛ぶ もう少し

夏至の日に 花ござ替えて 風さらり

2002.7.26


ブル−ム−ン...1ヶ月のうちに、2回満月のあること





散歩に流るる 丘の風 急に 夢追人になる 蝶が飛ぶ 

 髪洗う 哀しみも洗いて 心からっぽ 雲は流れて

青しその 香り漂う 夕餉の支度 セミが鳴く

2002.7.25





夏木立 緑の吐息 寡黙する

こうもりを 掴まえて 悦にいる ミイは野性の血騒ぎて 

風鈴の 音色遠く 海鳴りの音する ふるさとよ

2002.7.24






母と見た 幼き日の虹 探してる 幼き自分 捜してる

サルビアの 深き蒼 眺めてひとつ ぽっかりと 心の奥を 覗いてる

月あかり 願いはひとつ 元気でね 雲が母に見えつつ

夏くれば 夾竹桃 紅く燃えて 過ごす日よ 打ち水に 涼を呼ぶ

2002.7.23






母植えし トマトかじれば 溢れくる 美味しさ舌に 優しさ胸に

故郷の 蒼き空見る 吾ひとり 心どこかに 若き日探してる

計れない 心の重さ 誰しもが 持ってる重さ 抱いてゆく

2002.7.22






蒼い花 ひとつ咲きて 涼しげに 穏やかな心ひとつ 夏空に飛ぶ

毎朝 眺めて思う 花たちへ いつもいつもありがとう 花びらありがとう

白き花 染まらないでね 自分なりの色でいいのよ 心の色は変わらない

2002.7.20






初雪草 白さ光りて 優しくて 心のひだを 見せてよね 優しさ 見せてよね

花ひかる 励ましの嬉しさ 雨上がり 優しさありがとう いつの日も

アリッサム 小さな小花ね ひとつひとつに 詰まっているのね 優しさ明るさ

2002.7.19






 愛らしき 子猫の瞳 覗きこむ 里親探し どの子にも幸を

緑なす 深呼吸ひとつ 夏風よ

そよ吹く 風になりたい 蝶になりたい 心つぶれるほどの 哀しみよ 飛んでいけ

2002.7.18






露草の ポツンと咲きて しまい込む 梅雨空の愚痴 自分への愚痴

合歓の木に 夕日光りて 静けさよ

不足言えば 心やせゆく 梅雨空に

2002.7.17






夏至に来て わたし海人 蒼になる 

ゴミ捨て場 どくだみ咲きて 白さはかなさ

露草の 花眺め 過ぎし日々 懐かしむ 戻りはしないものを

2002.7.16






ため息の 意思持つごとし カサブランカ 咲きてまどろむ 夏木立かな

サルビアの 一葉一葉に 雫もつ 心こもりて 朝日昇りぬ

頬杖を つきながら見る パソコンの 優しき画像 心震えて

2002.7.15






窓ごしに 新緑さわさわ 揺れている 過ぎ行く日々に 癒えるを待ちて

そこはかと 蒼く光りて 三日月見えし

白桃の 壊さぬように 抱く指

2002.7.14






注ぎこむ 心の中へ 言葉あふれて 今日も暮れゆく ひとりごと

紫陽花に 夕闇近かずき 迷い人

もろもろの 心抱きて 過ごす日々 向日葵高く どこまでも咲く

2002.7.13






絵手紙の 花優しくて 風一陣

百本の薔薇の如く 40000ヒット嬉しくて 見知らぬ方々の 瞳探してる

呆然と 愛車を眺め 救急車 乗りて目を閉じ 動悸治まらず

2002.7.12





白き花 まっさらな未来 ありし遠き日 思い出す 夏風吹きて

紫陽花の 色あせながら ドライになりて

風渡る 白き浜にて かもめ飛ぶ

2002.7.11





さらさらと 髪梳きながら 右手の使える有り難さ しみじみと

白壁も 柳もうなだれ 倉敷に 優しき雨降る 吾ひとりかな

 白を着る 心はずみて 夏色に

2002.7.10



 


海に来て 砂浜座りて  さらさらと 思い出如く こぼれゆくかな

事故車の向こうに 見えし虹 屋根まで裂けた車とともに うるんでた

シャンプ-に 瞳うっとり 捨てられし犬 蘭の姿可愛くて 洗う手に 力こもりて

2002.7.9






夕立の 上がりし庭に 花涙

捨て猫の 頃を忘れし 愛猫の お腹たるみて 足なめている

雨の日に 勢ぞろいかな なめくじを 箸でつまみて 傘揺れる

2002.7.8






口笛を 聞かせてくれた 遠き日に 戻りて思う 七夕の星

深緑 茶の葉眺め 夏日来る

縁日の ヨ−ヨ−思う 土曜日に

2002.7.7






はつ夏に 母の幻 追いかけて 幼子になる 蝶飛びいて

早苗立ち そよ吹く風に 佇みて

浜辺来て 瑠璃色閉じこめ 夏風になる

2002.7.6






過ぎ去りし 時を追いつつ 合歓の花

万緑や 槿揺れつつ 蝶が飛ぶ

燕の巣 何度も覗く 昼下がり

2002.7.5






母が摘みし 桑の実を 食べた幼き日のこと 懐かしく 面影探す 雲ひとつ

参観日 振り向きながら 姿を捜す 小学一年生 幼き吾は

苦労ばかり 泣いた母の顔 自分の中に 見つけて 戸惑いて

2002.7.4






向日葵の 大きさ見つめ 夏は来ぬ

吊るされし 風鈴のごと つらきこと

梅雨空に 何がいいのと 寿司握る

2002.7.3






チイチイと ツバメの子 狭き中にも 元気溢れて 口開けて

ワ−ルドカップ 終わりて 興奮覚めず にわかファン

特攻花 咲いた頃に W杯 散った命 眺めて眺めて 夢の中

2002.7.2






時を越え 生きること さらさらと 季節巡りて 心さらさらと

はにかんで うつむいて 会えたこと 遠き日の夢 初めての恋

外は雨 降り続く 花に心に まぶしき太陽待っている ひとり待っている

2002.7.1






入道雲 心の虫干し 蒼き風

桃食べて 夏を先取り 夜明け前

定期船 行き交う浜辺 初夏の波

2002.6.30






風媒花 眺めてひとり 青蛙

七変化 花の色見る 青き空

ひとつづつ 零れて集めて 思い出の 心の色を 捜してる

2002.6.29






間延びした 枝も心も 切り捨てる

やわらかき 新緑おとなになりて 輝ける まぶしき梢 雲ひとつ

迎えくる 真夏の心 どこかに捜す 紅き薔薇 一輪残りて


遠い空の向こう
皆さんと
お会いすることはありませんが
若さが溢れていた頃の激しさはないけれど
穏やかな、優しい気持ち送ります。
生きて、生かされて過ぎてゆく日々
見上げれば夏の太陽
人は皆、ためらいながら、迷いながら
それでも生きていく
自分だけの道を...
サルビアの蒼、心に焼きつく夏の日です。

2002.6.28






待ちわびて 届きし手紙 遠き日に ため息まじり セピア色になる

いつの日か 心の重さ 遠くなり 花みな開きて 笑顔探す君

おさげ髪 笑いて結ぶ 暑いのよ 帽子で隠し 蘭と走る散歩道

2002.6.27






玉ねぎを 刻みて涙 泣き笑い

はらはらと 散りゆく薔薇の 行方知れず

雨止みて 蝶の舞う 花の露

2002.6.26






夏帽子 蝶と眺めて ポ−チュラカひとつ咲く

日々過ぎて 必要とされたい 私になれたのかな

炊きたての 切干大根 つまみ食い 自然の甘さ 口に広がる

2002.6.25






真心の 宝石詰めて 花の色 生きんと思ふ 茜色の空 

いつまでも 明るき夕暮れ ゴムの木に 動かぬかまきり 身重なりけり

せせらぎの 田の水 可愛い稲が揺れている

2002.6.24






吸い込まれ 眺める空の 雲ひとつ 散歩の瞳 同じ風景 写し出す

循環器 水音かろやか 衣替え

木々の緑 一緒に和える如く 木の芽和え

2002.6.23





かめの中 メダカ泳ぎて 運動会

人で言う 80歳 れおのそそう 拭いている

雨降れば アップルミント 香りたつ 静けさにいる 夏色の空

2002.6.22






ルドベキア 群生眺め 夏便り 遥か母の顔 雲に探してる

ひらがな打ちて 言葉の優しさ 美しさ 変換楽しむ 朝のひととき

月あかり 妖しく光る 花たちに 心の妖しさ 密かに広がりて

2002.6.21






ささやき つぶやき 今朝も探す 優しき言葉 雨音響いて

みどり児を 抱いたあの日 母となりて 母の苦労 わかった日

蛍見た あの日の光 幼き吾のユカタ ピンク色

2002.6.20






花あかり つぶやきひとつ ラベンダ−

花菖蒲 凛と咲く 思わず背筋伸ばしたり

砂浜の 白さまぶしき 佇みて たなびく髪も 潮風ワルツ

2002.6.19






ふと見れば 三日月夜の 静けさよ ニチニチソウ 白く光りて

街路樹の 緑なす 葉陰で休み 見上げつつ歩く 雲はるかなり

アスファルト 矢車草咲きて 一輪の強さ 健気さ 眺めている

2002.6.18






万緑や モネの睡蓮咲く 倉敷に

夏めいて キュウリもむ カ−テン揺れ 優しき音色 心静かなり

緑なす 木々のそよぎ くるくるしっぽと散歩 時計草開きて

2002.6.17






生きているから 何度も 躓いたり 転んだり だから生きている

一輪の花 心ときめき 逢いたい人のいた 遥か遠き日 若き日に

悲しい時は 風と共に走る 嬉しい時は 花と共に舞う 時は流れて

2002.6.16





お茶の葉を パックに詰めて ひとりごと

サルビアの 蒼き色を 覗きこむ 変わらぬ花の つぶやきを聞く

一度だけ 妖しく咲きて 月下美人 囁く吐息 白き炎燃ゆ


2002.6.15





夜目白き 街灯の下 紅色 桃色 黄色 眺めて 花時間 長くなり

いつもの花咲きて 時流れ行く 追いかけて 知らぬまに過ぎ行く 生きること

人は皆 生まれた時も一人 逝く時も一人 ならば 多くの人と出会いたい ふれあいたい

2002.6.14






雨つややか 雫ひとつぶ ゼラニュ−ム

青空に 心の行方 探してる 花びら摘みて 雲は流るる

桃袋 じっと待つ 夏日待つ 甘さ口に広がりて

2002.6.13






野の花を 摘みて帰れば 夏来る 優しき色に 酔いしれている

風薫る 友遠方より 来たりて そぞろ歩けば 柳揺れつつ

あの日に戻りたい 叶わぬ夢の 少女の日

2002.6.12




雲はてしなき 紫陽花咲きて 黙って見つめる ツバメ飛ぶ

夏色の空 ふるさとの空 見つめていたい たまらなく

公園の 新緑歩きて 心を染める 緑に染める 風一陣

2002.6.11





ピアス揺れ 夏が来たりて 思い出す あの日の雲と 蒼い空

野の花の 小さき思い 貰った日 刻みこむ 心の底の奥深く

瑠璃色の 蒼きサルビア咲きて 去年の色を 探している

2002.6.10





ラベンダ− 束ね香りを いとおしむ

母の声 サンキライの葉 取っておいでね おやつを作るよ 遠き日に

若き日の 心の詩が見えてくる ノ−トはセピアに染まりて

2002.6.9





ひとりごと 心でつぶやく 夏ツバメ

ひさしぶり 箸置き並べ 初夏の風

昨晩の 夢を追いつつ 花の中

2002.6.8






心の静けさ 時は流れる お香焚く

一輪の まぶしさ ひっそり 露草の 可憐な姿 魅せられて

飛行機雲 ぼんやり眺め 帰ろうかな ふるさとの空

2002.6.7






そよ風に 病癒えたる むっくいて つぶらな瞳 吾探

コ−ヒ−の木 黒き粒 あの日の ブラック 口に苦し 心に広がり

白きカ−テン ピンクのベゴニア 花がら摘みて 夏立ち

2002.6.6






優しき曲 懐かしき 悲しさ 喜び 心に聴く ひとり聴

ベゴニアに蝶のいる そっと近づきぬ むっくも近づきて 夏雲流る

ひとときの ふれあい はかなくて 露草の夢 遠い日の夢

2002.6.5





そよ風に 七色紫陽花 覗き見て 心の色を 探して

まぶしき光 木々は色濃く 花の香ほのかに 夏立ちぬ

琥珀色 梅酒の中に見る 遠き色 遥かなる色 懐かしき
F
2002.6.4






髪束ね 梅に塩ふる 雨上が

今東京よ 遠路より 友来りて まだまだ帰りの距離思う

卵抱く そばにいて 見守る 雄ツバメ 警戒緩めず 初夏の


2002.6.3






夏めきて カ−テン洗う 蒼き空 心も洗う ジャブジャブと

ツバメの子 次はどの口 迷わないのか

夏帽子 並びて集う スケッチ大会 美観地区にて 子らの


2002.6.2





いくつもの 心を持ちて 紫陽花の 七色惑う 雨に打たれ

花終えて 淋しき姿 蘭にみ

そうめんに 氷残りて 風そよぐ

2002.6.1






夏帽子 蝶を追う 庭にいて すずむし風鈴 鳴りやま

どの風も 花に優しき 蛙来

夏色の 雲と空眺め 心の衣替え 風に触れながら

2002.5.31






サルビアの 紫は濃き 心よ

 リラの花 屋根まで届く 胸の内 風に流れて 雲はるかなり

ヤグルマソウ アスファルトに咲く 強さ健気さ 動けずに見

2002.5.30






闇の中 香りを探す ひとりいて ジャスミンの色 白く光りぬ

深緑 言葉つぶやく 風に空

愛猫の 目線はツバメ 五月雨


2002.5.29





夏めきて いつもの遅き ツバメ来

サルビアの 紅色燃えて なぜかまぶしき 朝にいる

風に触れ 花みな 饒舌になる 五月晴

2002.5.28






逆さまに 吊られし花の 苦しくて 真夜中メ−ル ラベンダ−

純白に うなだれ下向く 薔薇の
J
ふと見れば 風鈴鳴りおり 子の部屋

2002.5.27






ときめきて 会える日の色 こころ色 染まりしピンク 頬にO

花がらを 摘みし指みる 淡き
g
雲ながれ 風見ゆる丘 五月去


2002.5.26





花あかり 夕闇に見る こらして見る 朱色桃色 時は止まりて

最後のパンジ− 抜きて 思い出も ざらざら 土と こぼれゆ

わけもなく 海に佇みて 吾と連れきたる 喜びといる かなしみとい

2002.5.25






たけのこを 解凍しつつ 木の芽摘む

花がらを どこに捨てよう 冬越しの ベゴニア眺め 時は流る

畳に箒(ほうき) 夏日にまぶしき 蝶のいる

2002.5.24




屋根まで届きし ライラック 花言葉は 恋のはじま

青葉揺れ 時を刻む 季節ゆき 心も刻む 初夏の風

引き出しに 鉛筆 ポツンところがりて 削ってくれた 母の顔まじ

2002.5.23



朝シャンの髪 初夏の風 なびいてツバメ 飛んでい

気まぐれな天気に 夏着 春着 取り替えて 心も何度も 取り替える

サルビアに 蝶がとまりて お願いよ もう少し ゆっくりいてね 真っ赤な心 知ってよ

2002.5.22




皐月流れて 麦の穂輝く 風に聞く 海に聞く 生きるこ

春雷を 遠くに聞いて 卯の花をい

鏡見て 見える心 見えない心 覗き込んで ひとりつぶやいている


2002.5.21




南天に溜まりし 雨涙 こぼれたひとつは 遠い日のわたしのものかな..D

面影さすらう 追憶まどろむ 言葉のやさしさ 愛しさ つぶやき

薔薇の声聞く わたしはここにいたのよ 雨に散りて 花びらささや


2002.5.20




優しい音楽を聴く 揺れながら聴く 心震えて聴く やさしさ探すため

サルビアの花 忘れずに咲く 変わらずに咲く 人の思いは変われども いつも日も忘れずに咲

古い町並み佇みて 路地裏から駈ける あれは幼きわたし おかっぱ頭のわた

2002.5.19



風花に 流れた想いなつかしむ 心なつかしむ ため息ひとつ 白き薔
N
清き瞳 野の花眺める 動物の 眼(まなこ)覗きこむ わたしも欲しいの

冬越しのベゴニアひとり何想う 巡る季節 愛しむ紅色 夕映え燃

2002.5.18



やわらかき風吹く あの場所の やわらかき心も 流れゆく遥かな日

人ぞれぞれに 生きて生かされて 時は誰にでも 同じように流れゆ

五月雨の 季節の中で 雨だれの音聞く ひとり聞

2002.5.17



凍てつく空のオリオン座 季節巡りて あたたかき心にひとつ 宵の明

心の扉開いた日 初恋は 甘く切なく 揺れて 流れて 季節は巡

時がゆく 季節が流れ 気持ちも流れゆく これからの生きる道 一筋の道



2002.5.16




瑠璃色の 心の底に 閉じこもる 深き色 ためらいの
F
人に優しくしてもらいたい 自分はやさしいの...? 問いかけてみ

もう歩けない そう思ったならば やがて来る夏色の雲 乗って気持ちを軽くする



2002.5.15


本当のことが知りたい 知りたくない さ迷いて 眺めるは やさしき花た
ソ
黄色 黄色 幸せになりたいな そんな願い 黄色 黄色 あたたか

イタドリ食べた 遠い日の 酸っぱさ口に 心に 溢れい

ベゴニアの花がらを摘む 自分の心も摘む 無駄な心を摘


2002.5.14



風のようにさらさら 花のようにキラキラ 生き方 在り方 問うてみ

幸せ配達便 タンポポ綿毛 黄色の元気

黒髪に流るる思い ひそやかに 風になびいて 飛んでい


2002.5.13





ときめきの赤 はじらいの薄紅色 花からの贈り物 心伝えてね 風になり 雲に乗


遠い日に 風花に舞っていた ひそかな思い 溶けながら 


今 ここにいる自分 あの日 あの場所 あの時間 偶然のいたずら 遥か遠き


2002.5.12






れんげ摘み 母に捧げん 首飾り 幼き吾に蝶の舞う

母の腰 角度思いて 百合の
ヤ 夏空の 風にささやく 薔薇一

陽だまりに咲く 薄紅色の心 淡い想い ゆれる想い ピンクの薔N

清き白 はかなく咲きて 命問う 一輪の薔薇 朝日燃

ひとり来て 佇む浜辺 風の唄 聞かんと思う かもめ飛びいて

雨の日 花も 葉も 心も 洗われる ひとり 庭に佇み

白き薔薇 わたしを染めてね あなたの色に ひそかな想い 届けてね はかなき命 風に乗

ひそかに思う 遠い日の ときめき探して 春おぼろ

2002.5.11