詩  歌 

詩でもない、短歌でもない...詩歌
よかったら、そっと覗いてみてくださいね

since 2002.5.11

  (2002.5.11〜2002.9.30)
  (2002.10.1〜2002.10.31)





花芯抱く 花びらやさしく 風に揺れ 面影抱いた 父の顔ありて

さようなら 棺の窓の かなしくて 戻り逝く空 雲はるかなり
 
お仏壇 微笑む顔の やさしくて 過ぎし日の父 若き眼差し

2002.11.30





かも 過ぎ去り日 ひとひらの 花びら舞いて 心去りゆく

ひとひらの 落花あり 風を呼ぶ

瑠璃海に 思いを捨てし 木枯らしよ

2002.11.29






犬といる 優しき時よ 過ぎゆきて 癒し癒され 眼(まなこ)やさしき

若き日の 思いははるか 過ぎゆきて 雲は流るる 空の果て

山茶花の 花びらひとつ 胸に入れ 薄紅色の 気持ちがひとつ

2002.11.28






戒めて ザクリと切る キャベツさえ

冬木立 風の声聞く 大イチョウ

ブランコの 向こうに見える 愛しき日

2002.11.27





バラの風 過ぎし日々 ポプリなす

花になりたい なれない自分 眺めている

花の降る こころに闇に 風の夜

こころ花 父へ一輪 ふるさとへ

2002.10.26






木守り柿 夕陽に映えて 小雪かな

冬菊に 日差し光りて 香りなす

雨に遭う うつむく瞳 頬ぬれて

2002.11.23






さりげない つぶやきのひとこと 今日も探してる 言葉の光 探してる

どんな言葉をつぶやけば こっちを見てくれますか そんな気持ちの昼下がり

髪は長く長く 揺れて流れてどこまでも 辿りつくことのない 思い流れて

2002.11.21






書かなかったつぶやき そっと消している 冬日来る

哀しみの果て 漂いくるもの 心にひとつ 和みの心

優しさは 苦しみの裏返し いっぱいいっぱい 知りて 風はゆく

2002.11.20






木枯らし吹いて 思い出す はるか幼き日 小さき手を 温めてもらったこと

泣くまいと 思えば 思い溢れて 逝ってしまった父の顔

優しき花は 今日も咲く 明日こそ 明日こそ 思いつつ咲く

2002.11.18






さようならの詩 いっぱい書いたけれど 本当のさようならは 涙溢るる詩

人みんな 星になりて 去ってゆく だからこそ 今の輝き 一つのかがやき 大切に

陽だまりの詩 優しき詩 心通う詩 書きたい 書いてゆきたい いつまでも

何もない ちっぽけな自分 けれども必要と 思ってくれる人のいるならば 小さな幸

2002.11.17







花びら揺れて 冬の陽だまり もらい水 涙のような雫 泣かないでね

何もない もう許そう 逝ってしまったこと ひとりで逝ったこと

2002.11.16





手のひらの わずかな花びら 陽のひかり

コスモスを 離れていずこ 蝶さみし

思いこめ 文書けばゆく 遥かの空 飛行機の音 海鳴りの街

2002.11.15






春は菜の花 夏は向日葵 秋はつわぶき なりたい なりたい 優しき花に

万華鏡 心の模様 秘めている

ときめきが 巡りきた日 若き日 青春の日

2002.11.14





瑠璃色の 深き色した 深き愛 はるか若き日 過ぎ去りし日々

鰯雲 心の波も 消してゆく

秋晴れに 群青色の 風の吹く 

2002.11.13


                                                                



文送る 遥か雲の果て 過ぎし日 通いし言葉 流れ流れて

つわぶきや 陽に輝く 希望色

手のひらの わずかな命 蟻のいる

2002.11.12






陽いく 百色を沈めて 想いをこめて

薄紅の パンジ−買いて 吹く風に 遠き日の詩 聞いている我

柿たわわ 聞くことのない 知ることもない 気持ちがひとつ

2002.11.11






花の時期 いつだってそう 思い込む

かげろうの 重さをひとつ 花ひとつ

秋晴れの 瞳に見ゆる おだやかさ

2002.11.10






冬支度 新月見えし 椿咲く

父眠る 墓に冷たき 星のまたたく

花と影 眺めている庭 寒しずく

忘れ得ぬ日や 冬のパンジ−咲く 過ぎ去りし日

2002.11.8






風の窓辺たつ 花は終わりて 過ぎてゆく 雲の詩書く

心にふる花 ゆらりゆらり 揺れて揺られて 負の時間

茶の花に ふりそそぐ 月よりの雨 心よりの雨

2002.11.7





年惜しむ 今のこの時 流れゆく 花影揺れて 秋はゆく

待つ言葉 あるはずもなし 白きパンジ−を買う

海の藍 深まり消えて 夏終わる

2002.11.6






髪伸びて あれから10センチ 頬なぜる 風よ そよぎて 時は過ぎ

夏帽子 洗いて じゃぶじゃぶ 心も捨てて 花の散る

母の老い 見るとはなしに 感じつつ

2002.11.5






秋深く 赦したまへと 父の逝く

降り注ぐ 雨にとけゆく 心ゆく

林檎なる 秋は深く ひっそりと

2002.11.4






花の降る さみしき人へ 選んで肩へ

月まんまる 気持ちもまんまる 欲しいのよ

うつむいて 言葉を探せど 花の色 語れない言葉の重み 探してる

2002.11.3





扉開け 明日の言葉 心で探す 今日もまた ひとりで生きてはないものを

枯葉舞う 楽しみ哀しみ舞う 生きること いつもの時間は 誰にでも ひそかに過ぎてゆく

こころ追う 風の中 秋澄んで

2002.11.2






風の香も 秋なりて 心の秋くる

冬帽子 かぶれば見ゆる 去年の今の 自分と 思いと 風景と

秋がピアノ弾く 黄昏の時 さみしさの時

2002.11.1