恋  歌

since 2002.11.9

今、恋をしている人へ
遠い日に恋をした人へ
はるかな日に書き綴った詩を紐といてみました。
そっと、見てくださいね。

2002.11 2002.12 2003.1
 


優しき音色が流れます

宛てのないお便り
切手のないお便り

綴ります
はるか空の下

どこにいるのかさえ知りません

でもわかります
陽が登れば、貴方のしぐさ
一日の終わりには、ゆっくりしていること

星がまたたけば
同じ星の下

そう、思えば
そんなに遠い人ではない

そんなことを思います

空想の世界の貴方

春の陽ざしの中にいる

そんな貴方を想います...

2003.2.27






(はるかからケンへ)

恋(こ)ひ恋ひて 逢える時だに うるはしき
言(こと)つくしてよ 長くと思はば

万葉集から送ります

もう、ずっとずっと
一緒ですね

そばにいる
貴方のそば

そんなことが
喜び、楽しみ

心震えます

どうか
捕まえて

一生分を...

2003.2.25






はるか、いにしえに
恋の歌がありました

そして
歳月は流れ
電報でしか連絡方法がない時代
番号だけで、恋を打ち明けました

百人一首
15番
君がため 春の野に出でて 若菜摘む
わが衣手(ころもで)に 雪は降りつつ

返信
27番
みかの原 わきて流るる いづみ川
いつみきとてか 恋しかるらむ

いつの日も
恋は楽しき、苦しき、

あこがれ、ささやき、切なさよ...

2003.2.25






梅の花びらがはらりと舞い落ちて
静かに季節は通り過ぎてゆく

人の心には

誰にも見せたくないものを持っているよね
心の扉を閉め忘れたこともあるよね

いつもの扉
そっと閉じてもう開くことのない扉

風が季節の訪れを告げたならば

扉の向こうには、もう
思い出は入っていくことはないのだから

去って行った青春の日の扉
それは、蒼い、蒼い色でしたね

2003.2.20






はるか海の底から
蒼い空の向こうから
呼ばれていた

そんな気がする
貴方の呼び声

巡り逢いは不思議で
こうしてそばにいることの
暖かさ

何ものにも代えることのできない
巡り逢い

それは
神様の計り事..

きっと..

2003.2.18






梅の花が咲いたら
桜の花が咲いたら
向日葵が咲いたら

いっぱい
逢えるといいね

貴方の好きな花をいっぱい
見つけたい

そんなことを思いました

遠くて逢えませんね

お便りにそう書いたことがありました

何もかもが輝いていたと
そんなことを思った

あの頃
若い、若い
貴方がいましたね

2003.2.16






コバルトブル−の空の向こう
誰かが待っているような

そんな頃

包み込んでくれる
ポケットに押し込んでくれる

そんな人

コバルトブル−の空の向こう
待っていてくれる

そんなことを想った

若き、若き日

抱きしめられたい..

そんなことを想った

遠き日
若き日

2003.2.11






もう、いっぱいお話しましたね
心の中に貴方がいて
いつもいて

お話をたくさんしました

返事はやっぱり
私がつぶやいたこと

それでも貴方はそこにいて
私はここにいて

過ぎてゆく
いろんなこと
いろんな想い

流れる季節が
貴方との日々

心の中だけの日々

2003.2.8




あかね色の空
あの時見たかったね

ふたりでね

ふたりの気持ちは、あかね色

そんな頃

あかね色の空
あの時見たかったね

もう見ることはできないから

織り上げられた布は
もう解くことは出来ないのだから

ふたりで見たかったね

2003.2.6






不器用で、楽器を何も奏でることはできないから

だから、そっと口ずさんでみる
唄ってみる

不器用で、楽器を何も奏でることはできないから

あの人の音色を思い浮かべてみる
あの人の唄を唄ってみる

 心の中で
 心の中だけで...

2003.2.5




ほのかな色って、どんな色
恋の色って、どんな色

セピア色したノ−トに綴られた

貴方への想い

うつむいて、何も言えずに
綴られた日記帳

想いだせば、水色の風が吹く
ほのか色
恋の色

若い、若い
ふたりが笑ってる

セピア色したノ−トは知っている

2003.2.3




五月雨

五月雨は藍色
さやかに風は流れて

あの人はやって来た

風が舞う
花びらが唄う

密やかな恋の唄
ささやかな恋の唄

ぼんぼん時計の
振り子が揺れるように

心揺れていた

五月雨色は

藍の色
愛の色

2003.2.2