恋  歌

since 2002.11.9

今、恋をしている人へ
遠い日に恋をした人へ
はるかな日に書き綴った詩を紐といてみました。
そっと、見てくださいね。

2002.11 2002.12 2003.1 2003.2
 


春色の空に花びらは流れて

やわらかき春待ちの花びらよ

こころひとつ欲しいのです

やはらかき
やはらかき

こころのためいき
こころのつぶやき

ひとつだけ...

つくしを見つけました
たんぽぽが咲きました

貴方の好きでした、春です...
遠い日がこんなにも懐かしいのは
季節をいっぱい知ったから...

追憶という文字を心で書いて

波に漂う

はるかな日よ
遠き日よ

モノクロ写真のように

甦ってくる日よ...

2003.3.30





何もわかりません
言葉が通じないから

わかりません

それでも
ずっと、ずっと
黙っていました

桜の花びらも咲きますね
たんぽぽも咲きますね

貴方の待っていた春ですね

こんな恋しさの
ひととき

そんな日

ありましたね

2003.3.27




鉛筆で書いたように
筆で書いたように
蒼いインクのボ−ルペンで書いたように

もう、たくさんの
お手紙を書きました

いくら書いても
宛てのないお便り

いつも白い便箋は用意していたけれど
心に書いただけなんです

ただ
それだけなんです...

2003.3.24




淋しいなんて言えなくて
言ったらいけなくて

そっと閉じ込める

そばにいるよ
言ってくれるのに

それさえも、わかっていることなのに
言葉はふれることができるのに

あなたはいない

そんな淋しさを綴った言葉

遠い日の日記で見つけました。

にじんだ涙のあとが
古びた日記に残されていました。

2003.3.22





花ならば一輪
言葉はひとつだけ

元気です

そんな言葉だけが嬉しい
伝えることはなくても

空はどこまでもひとつ
海はどこまでも続いている

あてのない旅人のように
いつかは辿りつく

人はみんな
こんなふうに、さ迷い人になる

2003.3.17




愛って
本当はわからないから
いろんな唄があって
ポエムがあって

愛っていう字には
心があって

本当はわからないから
何度も、書いている

知ってしまったら
書く必要がなくなるから

それが

  
2003.3.15





ほんの少しだけ
ちよっぴりでいい

気持ち下さい
心のひとかけらでいいのです
欲しいのです

邪魔はしませんから
何もしゃべってくれなくてもいい

だから
ひとかけらだけ
気持ち下さい

そんなことを思いました

はるか
ずっと、遠い日に...

2003.3.12






私が生まれた時
あなたはもうどこかにいて

花は咲き
雨だれは唄い
木の葉は、はらはら
粉雪舞って

朝顔の咲く頃
あなたはやってくる

知らない人
すれ違う人

神さまのいたずら心
それは
出逢い

きっと..そう..

2003.3.7






一瞬のすれ違い
出逢いと、ふれあいと

決まっていたこと
決められていたこと

同じ空の下
同じ時間

知りあうべきもないはずの人
波に揺られて漂う

はるかなる日に別れた
想い人の生まれ代りのように
世紀を越えてやって来たように

恋物語のペ−ジを綴るひととき
甘く、切なく、刹那のひととき

そんな物語を綴る
春待ちの午後です

2003.3.6






懐かしき音色が流れます

ひととせの時間を一緒にはできませんが

同じ時刻に
同じ音色を聴くことはできますね

タンポポが咲きました
桜が蕾になりました
鶯の声を聞きました

つぶやくことはできます
ささやくことはできます

空を超えて
海を越えて

どんなに遠くても

想い出すことはできます

はるかなる日のこと..


2003.3.3