短 歌  俳句    

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春の日の遠足お菓子詰めた日よ
日差しやわらぐニオイスミレ咲く

雛あられ口に含めば甘き味
母の手作りおはぎ食べたし

涙色蒼き空見ゆ父の顔
心の笑顔確かめ歩く

やはらかき頬に触れゆく春の風
白き梅あり仏間に一輪

過ぎし日の夢まぼろしよ重ね見る
瀬戸は夕焼け春息吹見ゆ


2003.2.28






朝焼けて心に輝きひとつ込め

夕凪や瀬戸の渚は静かなり遠山に見ゆ帰りゆく鳥

春めいて花びら多し花壇見るひとひらの笑み込めて咲く花

春の風心待つ日々陽のひかり冬知らず咲く庭にはメジロ

波の音穏やかなりて瀬戸の海心とけゆく春を誘いて

2003.2.26






戻り冬強く生きんと草青む

ぬくき風いつも欲しいと思いつつ日陰に梅咲く如月半ば

プリムラのかぼそき花びら触れ見る朝

雨打たれうなだれ泣いて紅き花

凍てる夜障子の白さしんしんと

紅色の 音色聴くよう やはらかき 芽生えの調べ 春のささやき


2003.2.24






寒オリオン仰ぎて祈る義母の足細き腕なりさらに幼くて

遅霜を踏みしめ歩く朝焼けて

白菜を漬ければ思う母の味切り方干し方春間近なり

ディサ−ビス人皆帰りゆく幼子のごと

2003.2.21






春隣きらめき水仙陽のひかり

風に遭う夢を見た空春霞

寒の朝生かされてあるカメめだか

風花や父の生まれし1月2日

白梅や西日射す庭メジロ来る

想ふこと梅咲きかほるこの春に心の底よただひとつのみ

2003.2.20






朝露に輝き増して節分草いにしえよりの声ひとり聞く空

卯の花の咲く頃おもふ片恋の風渡るなり五月雨の頃

寒さ咲く梅よ雲ゆく空の果て香り届けたし面影流れて

芹摘みて白き花待つ夏の頃

梅の花取り残されしすだちあり

2003.2.19





黒髪を梳けば流るる露のごと霜踏む朝よ山のしづくよ

うららかに梅見ればゆく雲ひとつ明日の風を求めつつ行く

心待ち萌えよ草木よ春風よ

春おもふ菫待つころ夢路の日

2003.2.17





乱れ咲く花はかほりて密やかに貴方にひとつ届けたし空

暁や静寂の中仰ぎ見る心も明けて春待つ空よ

朝しづく潤みて光る花びらよ立ち濡れ見れば春雨やさし

蒼き空春待ちこころ映しゆく手折られたくて山茶花ひとつ

2003.2.13





椿咲く燃ゆる色なり庭に散る
はるかなる日よ懐かしみの色

野にいでし菫摘む頃待ちわびし
小さき花のひとりごと聞く

うららかな冬の日映えてメジロ来る
心しずかに独り想ふこと

桃の里くれない匂ふもあとわずか
ころろで待つ色はるか偲ぶ色

言の葉を集めて偲ぶ夜もすがら
  梅はかほりて時ぞ過ぎゆく

路(みち)に咲くロウバイ清く眺むれば
   春の気配よ風とたわむる

卯の花の咲く頃嫁ぐ我の前
   そっと持たせし通帳ひとつ

さくら花芽吹くは先と知りつつも
   そっと触れ見る花あかり待つ

音色聴く心の問いかけ幾重にも
花びら重ね情(こころ)思ふなり 
                                                                                                      

2003.2.12






雨だれの 一粒さやか まるくなる

カブ切れば 母の漬物 真似しおり

うなずいて 潤んだ瞳 メジロ来る

鳥の声 はるかに聞いて 里の春

春おぼろ 待つ空蒼く 寒椿

2003.2.6






ほのかなる 和みの星よ 宵の空 見上げて思う れおの星かな

くるくると 雪舞ふ時よ 白になる 心の中の 雪景色かな

閉じ込めた 思いよひとつ 雪の鍵

雪の朝 白き便箋 広げいて

白き雪 母も寒かろ ふるさとよ

2003.2.3






和みの瞳よ 愛らしさ 今朝の喜び むっくの眼差し 心にひとつ

抱きしめて 共にいる時 長かれと 頬ずりひとつ 愛しくて

涙浮かべた 初めての出会い 異臭さえ気にもならず むっく会う

ここにいてね いつもね いつまでもね 過ぎゆく時でさえ 切ないほどに

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ル−ジュ引く瞳潤んで鏡見るほのかなる胸ときめき覚えて

移り香の面影ひとつ想い込めル−ジュ引くなり紅く燃ゆる色

紅引けばはるかな君へ思い馳せちぎれ雲飛ぶ瞳うるみて


2003.2.1


フキノトウ 口に広がる ほろ苦さ 春よりの使者 かほり携えて

星月夜 梅の花見る 凝らしつつ 想いをひとつ ポケットの中

パンジ−の 花がら摘みて もの想ふ 心摘みゆく 夕映えの空