恋  詩

since 2002.11.9

今、恋をしている人へ
遠い日に恋をした人へ
はるかな日に書き綴った詩を紐といてみました。
そっと、見てくださいね。

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恋する頃は

「ポ−ルとウィルジニ−」のウィルジニ−

「狭き門」のアリサ

「田園交響樂」の盲目の少女、ジェルトリュ−ド

「アンナ、カレ−ニナ」 「谷間の百合」

遠き日に、ときめいたこと
夏空に梢が揺れる
葉ずれの音や、新しい緑の香り

そんなことが
そんな心が

通り過ぎてゆく

恋する頃よ

誰の心にも、ありました

密やかに、織り込んで...

2003.6.28



見えていないもの
心の中いっぱいの気持ち

形のないもの
両手でいっぱいにすくった気持ち

優しき音色が
心にとけ込む気持ち

人を思いやる、気持ち

人はそれを

愛と呼ぶのでしょうか...

2003.6.26



風になりたい
雲になりたい

あなたの元へ
辿りつきたい気持ちがひとつ

春の風
夏の風

いつも吹かれていたい風

風よ、伝えてよ

恋しさの、愛しさの
あなたへの気持ちに、とけていきたいと...

ケンへ

2003.6.22



逢えた時の思いは

切なさの時
激しさの時
やさしさの時

ゆらゆらと波間に漂う
波の泡

時よ止まれと
心震える時

涙溢るる時

何も見えない
ただ、ふたりだけ

抱きしめて..
この、震える胸を

あなただけのものなのに...

ケンへ
2003.6.19




逢えたならば

逢えたならぱ
息の出来ぬほど、見つめてほしい

逢えたならば
息の出来ぬほど、抱きしめて欲しい

うつむくだけなのに
何も言えないだけなのに

ただ逢いたいだけ..

そっと
密かに
逢いたいだけ

ふたりしかいない世界で

逢いたいだけ...

雨だれの音

それは、私の吐息
私のためいき

ただ

逢いたいだけ

いまは...

(はるかから、ケンへ)
2003.6.18






雨が激しく降っています

あなたにとても逢いたい雨の音です

雨だれの音
心へ雨が降りそそぎます

あなたへの雨

激しき雨
やさしき雨

お逢いすることは叶いません

やさしく音色は心へ流れて

雨よ、雨

あの人の元へも降る雨

降りたいの
降りたいの

あの人の心の中へ

もっと
もっと

激しく、強く...

(はるかからケンへ)
2003.6.16



白き詩
白い、白い心

何もない
何も考えない

ただ、ふたりだけ
ひとつの心

白き花のように
何もない
空っぽの心

心の中に咲くのは
燃ゆる花ひとつ

激しさの色
切なさの色

あなたを恋する詩

白き、白き心

ふたりの心
逢えた時の心


(ケンへ、はるかより)
2003.6.15



みどり色の風に吹かれて
ひとり佇めば
夏色の空
いつか見たあの雲
幼き日は、はるか遠く

風の音聞く
さらさらと
そよそよと

風に吹かれるまま
風になびくまま

逆らわず

風を見る花のように

紅き燃ゆる想いよ、見えてくる

紅き花の色
燃ゆる色

自分なのに
自分でなくなる頃

そんな激しさの頃

はるか、彼方の物語

そっと、思い出してみる...

2003.6.13




一緒

氷雨降る、凍える道路
桜花散る、里の春
リボンの長き麦わら帽子かぶる頃
木の葉散る、山の道

みんな、みんな
貴方と一緒

本当なんです

だって

いつも一緒なんです

こころの中で...

2003.6.9



お便り

緑が目に鮮やかで
風がさわやかです

あの空のずっと向こう

ううん
逢えなくったって
文字は逢いにきてくれるし

貴方はそこにいて
私はここ

どんなに遠くても
こころ、流れてゆく

風になり
雲になり

流れてゆく

俯けば、頬に髪が触れ
まるで、貴方の指のように

やさしく揺れる

逢えないことが
つらいというよりも

切ない..だけです

でも
いつか逢えた時は
喜びは何倍にも...

そう思うから
逢えないことは
それもまた
いいかな..なんて..

そう思います

(はるかからケンへ)

2003.6.5




カタカゴの花

遥かなる、いにしえの頃よりありし、カタカゴの
花の色ぞ、眺めいて

海の藍あり
空の蒼あり

はつこひの頃

夜の闇に流れゆく

おもひよ、おもひ

君を想へば
あつき胸

あふるるおもひよ
君を抱く

遥かなるもの、みな蒼し

海の藍よ
空の蒼よ

花の色よ

紫の花

2003.6.2