短 歌 俳句
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涙色瀬戸波の色ワルツ色
遺影ありかぼそき声のセミしぐれ
露草や露の力か花ひらく
芙蓉咲くもも色の香秋の風
2003.8.27
サルスベリもも色といき雲ひとつ
月見草胸の高さよ今宵また
花雫どの花となく涼夜かな
2003.8.25
瀬戸凪よ夕づくいろを一人占め
ひかり野にいつしか飛べる蝶のいて
ねじ花やそんな日もある曲がり角
秋の空珊瑚樹紅く問いかける
2003.8.22
もも色の爪を落せば秋のくる
満ちる潮さるすべり見ゆ瀬戸風よ
秋風や漣さやかひんやりと
曼珠沙華誰に降りゆくにはか雨
2003.8.16
セミしぐれ波のかけらの貝ひろふ
花巡るひと夏の風なつかしみ
きらきらと水面映して向日葵よ
花涙たそがれの香瀬戸の月
2003.8.11
朝顔や言の葉紡ぐ一人雨
ひととせはかりそめ姿藍浴衣
ヤマモモの松葉のにほゐ夕陽落つ
花しずくそのままでいて風騒ぐ
夏木立雄雄しく淋しく篭る空
2003.8.9
つゆくさと瞬きあえし散歩道
鶴折りて義母の願いよ聞きおれば
1銭5厘のハガキ頼まれ
砂糖水吸いつつ逝きしツバメあり
父の忌よ緑ひろがる夏の野に
2003.8.6
紫の玉ねぎ刻む夕暮れよ
流す涙の筋道ひとつ
月明かりたとへなきかな花といて
風ずれの梢ゆれにし庭にいる
花びらひかるそれぞれの色
2003.8.4
こひを得た蛍は草影沈みけり
詩のことば探せば見ゆる遠き雲
白き陶磁器触れ見る午後よ
こころある白き夏野や茜さす
2003.8.1