短 歌  俳句 一行詩   

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見渡せば里に秋あり野辺の花
香りあるかな風に散らして

わが想い静かなる時星の夜
こころへ語れば花散る風の音

2003.10.29



懐かしき寂しきもの思ふ秋枯葉一枚舞ふ空蒼き色

こころ震える過ぎし日の夢のまた夢秋桜咲く丘ひとりいて

紅き葉のひとつひとつよ情熱の想いは遥か風のまにまに

巡り来る季節の重なり軽くなる心計りて軽やか音聴く秋の空

雲渡るさざなみ聞こゆ瀬戸は夕暮れ赤き空汽笛がひとつ帰りゆく

山に落つ沈みゆく陽ざしのやさしさ温かき明日吹く風いずこより

2003.10.23



日の透けて撫子仰ぐ木々のさま

万華鏡心の模様秘めている
待つ秋撫子戻り来ぬ風

薄紅の秋桜舞ふ路月明かり
会ふ人ぞ皆うつくしきかり

アスファルト中に許され零れ咲く
強き野の花ただ一道に

2003.10.20



ポケットの鍵あたたまる秋桜日

空の旅秋桜散りて便りあり

風さへもかほりありて秋桜花

秋桜のそよぎ奏でる面影に
今さらになど何を思はむ

揺れている秋空さやか陽だまりに
花びら愛し秋桜の詩


頬染めて君に逢ひたき花心
實になるまでに君をし待たむ


2003.10.14



夕時雨花のいのちの落つる時
露に消さるることば重ねむ

いちめんにすすき光れる野原ゐて
風よいずこへ思ひ運ばむ

見上げれば秋の木立日風の道
太き樹に見ゆぬくき魂

2003.10.13



イヌタデを摘みしままごとお赤飯
うなだれ咲けば夕日は赤く

人惜しむ秋も惜しみゆく秋桜よ

散りながら秋めく風の音彼岸花

2003.10.8



秋の野に咲く花愛し健気色
やわやかな風頬ひとつある

夢追いし頃あの頃の唄CD流れて青春は燃えて

もゆる日よ湧きたつ雲よ遠い日よ
サルビアの紅ポケットひとつ

2003.10.2



湧きあがる雲ゆくふるさと遥かなり
母の声聞く秋深くなる

青白く横になる義母輸血待つ
風ざわめいて海見ゆ部屋は

紙オムツ運べば見えるうろこ雲
日差し落ちゆく船帰りゆく

2003.10.1