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No17


貴方は青き海からの使者

心、盗んでいった

春風よ
そよ吹く風よ

若き日の貴方を思い出しました

心、とけゆく青

あの空は私
あの海は貴方

心、ひとつにとけた頃..

遠き日の青

2003.1.29





みどり色の風に吹かれて
ひとり佇めば
春色の空、潮騒の詩が聞こえる
いつか見たあの雲
幼き日は、はるか遠く

風の音聞く
さらさらと
そよそよと

風に吹かれるまま
風になびくまま

逆らわず
風を見る花のように

紅き燃ゆる想いよ、見えてくる

自分なのに
自分でなくなる頃

そんな激しさの頃
はるか、彼方の物語
そっと、思い出してみる...

2004.1.28





梅の花の香りがしたら
さわやかな梅の花が咲いたら

ときめき色の春色の空

想いを乗せて春風が吹く
ふたりに吹く

あの日の光と陰は
青春の輝き

見果てぬ夢の揺らめき
激しき想い閉じ込めて

あの日の風は
この花びらに散っていく

夢とあこがれとためらい

懐かしき春の花
春一番の花を
あげたいと思った頃

2004.1.18




砂浜に隠れた春を掘り起こして

寄せては返す波の音
波の笑い

海は静かに萌黄色の
陽ざしを暖めている

今日の空の中に流れた
やはらかき花びら

萌えいずる新芽たちは
そっと隠れている

芝生の上の木漏れ日は
じっと、じっと春を待つ

緑の陰を呼ぶ
風ひとつ

あの日と同じ風
貴方と吹かれた風..

2004.1.12





想いました
季節を重ねると
心って、綺麗にならないのかと

そしたら
気づいてくれますかと

見えてないものが見えてくる

そんなふたりになれないのかと

さわやかな風、流れます
あなたのところへ流れます

ずっと、はるかな日に
こんなふうに想ったこと

きっと
懐かしいのでしょうね...



2004.1.8





明るい光りはふたりに輝く

静かな雨は
その一粒でさえ美しい

すなおな雪は
こな雪でさえ優しい

幸せなふたりは
明るい雨と同じ
すなおな雪と同じ

優しい気持ちを持ったふた

いつまでも...

甥の結婚に寄せて

2004.1.2




いくつもの太陽が昇って

やがて春がくる

野原に春の気配がする頃

名も知らない小さな花たちが

懸命に咲こうとしている春
精一杯の頑張り
伸びようとする力

いくつもの春
なによりも、なによりも
野に咲く花たちは強さと逞しさを持つ

いくつもの太陽が昇る

やがて春がやってくる


2004.1.1