画 像 詩 集

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No18


貴方に逢いたい夕陽が沈む

心ひとつ
それでも寄り添いたい
肩にもたれたい

過ぎていく日は速いのに
逢えない日はゆっくりと流れる

そんな言葉が綴られて
お便りは汽車に乗りました

青春の日の綴り言葉
想いの数々

揺れて、揺られて
貴方の元へと辿り着く

紅き夕陽は、あの日の心
私の気持ち

ひとつあげたくて

お便りは汽車に乗りました

2004.3.20





ほのかな色って、どんな色
恋の色って、どんな色

セピア色したノ−トに綴られた

貴方への想い

うつむいて、何も言えずに
綴られた日記帳

想いだせば、水色の風が吹く
ほのか色
恋の色

若い、若い
ふたりが笑ってる

セピア色したノ−トは知っている

2004.3.10




貴方は野に咲くねじり花

ひっそりと、それでいて逞しく

見られることのない花

眺めれば、涙溢れます

貴方の人生
ただひたすらに生きていたこと
純粋に生き抜いてきたこと

幼子がそのままに大人になったような人

貴方ともう一度歩きたい
青い空を眺めたい
語り合いたい

命のはかなさ涙色

貴方は野に咲くねじり花

もう少し、もう少し

灯りともして下さいね
会いに参ります

2004.3.6





自然のきらめきは

はるか遠い日に持っていたもの

激しく人を好きになった頃
深く愛した頃

風はいくつも流れて

思い出だけは、この雫のようにきらめく

自分だけの物語
春風に流してみる

雲の流れを追いながら..

2004.3.2




あの木立の中にあった

風のゆらめき
心の道しるべ

春の光溢れて
過去への自分を誘う

春の揺らめき
心の揺らめき

持っていた頃

人はいくつもの夢を見て
見果てぬ夢を見て

風に揺られて

また歩き続ける


2004.3.1





小さき営みの結晶

息づく命
自然は優しい
自然は厳しい

逞しく息づく命

生かされていること
どんな命でも
懸命に生きようとする力

与えられし命
儚くて
明るさの中で育てられていく

ふいに涙溢れます
今、ここにいる自分
与えられし命
思えば募ります
父のこと
母のこと

春風に流れていきます

2004.2.26





あの空を自由に飛びたい
空の果てまで

心のままに
飛んでいきたい

流れ流されてここまできた

今は
一度だけ飛んでみたい

あの空へ
青き空の彼方へ

自由なままに
気持ちのままに

青き空に心吸い込まれていく

2004.2.25





あの日の涙ひとつぶ
まだ落ちないでいて..

悲しみ、哀しみに押しつぶされそうな日
泣いたって、どうなるものでもない

それでも人は涙枯れることはないから

はらはらと涙をこぼす

季節が巡るよ
小鳥が唄 うよ
花がささやくよ

あの日の涙ひとつぶ
まだ落ちないでいて..

2004.2.8






白き時は儚く揺れて

溶けていく

今、ここにいる自分
あの時の私

激しさの頃
優しさの頃

時はこぼれて
さらさらとゆく

初めて人を好きになった頃
初めて人を愛した頃

去りゆく季節がまた優しくなる

もう、心のままに...

2004.2.5